SPI

リクルートが50数年前に開発した採用テスト

知名度が高いSPI。

Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)の略で、今では一般的で何の新しさもありませんが、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが旧リクルート(人事測定研究所という部署)であった時代、50数年前に開発した、性格と能力の両面を測定する日本初の総合適性検査になります。

多くの応募者を短時間のうちに選別し、良い人材が採用できるきっかけとなる方法として画期的なものでした。

もともと、開発から数十年にわたってリクルート自身が採用に使用していたもので、社員やアルバイトが若くてしっかりして成功を収めていたことから、他社も導入しはじめ、広まっていったということです。

これだけ長く根づいている採用方法の一つですから、採用効果としてはあるということが証明されているといえるのでしょう。

どのような職場でも必要な基礎能力、面接ではわからない部分や入社後に育成しにくい部分、現職場での人間関係との相性などがSPIを受けるだけでわかってしまいますから、書類選考時だけでなく、面接時にも平行して活かせる資料となることが安定した導入人気を呼んでいるのでしょう。

ポピュラーな採用試験で、嘘はつけない

今、60代以下の年代なら、ほとんどが就職の機会にSPIを受けた経験をもっているかもしれません。

実際に面接担当者として面接に携わっている年代は、自身も受けた経験が確実にあるでしょう。それほど、ポピュラーな採用試験ということになります。

一時期、「嘘をついても入社できるのでは?」という疑問が囁かれましたが、何回も同じ質問が繰り返されることで一貫して嘘をつくのは難しく、もし、「嘘で入社」できたとしても、それはそれで一貫した人物像になりきった能力があるということで、ぶれない姿勢は評価しても良いという結論で落ち着いたようです。

入社後に人物像が違ったとしても、よほどの損害を与えなければ、それだけでクビにはなりません。